野球の投球で生じるケガ~野球肘編~ 大人が球児のSOSに気づきましょう!

野球情報

野球肘

お子さんが野球をしていれば一度は耳にしたことがあるでしょうか?私も小学生の時に肘を痛めたことがあります。数日間だけボールを投げることを我慢して、知らないうちに痛くなくなった気がします。その後は1度も肘の痛みに悩まされたことはありません。こんなケースなら「よかったよかった」で、済むでしょう。

しかし、野球肘の中には「よかったよかった」では済まされない恐ろしいケガも潜んでいます。この記事を読んで頂いている方を脅かすわけではありませんが野球肘の癌と言われる中には怖い野球肘があることを是非、知っておいて欲しいです。

ただ、ボールを投げることを我慢すればちゃんと良くなります!コレで少しは安心してこの記事が読めますか?怖い事だけ知って読むのを辞めてしまわれると私達理学療法士の仕事が無くなってしまいますし何より、信頼が無くなってしまいます💦怖いケガだけどちゃんと治療をすれば良くなる!ということをこの記事を読んで知ってほしいです。

野球肘を知ろう!

野球肘は3つあります。肘の内側、外側、後ろ側3つです。頻度が多い順だと内側>外側>後ろ側です。ちなみにパーセントで表すと

内側・・・17.6%、

外側・・・1.6

後ろ側・・0.7

👆こんな感じです。

多いと感じる方もいれば、少ないと感じる方もいらっしゃると思います。100人の野球少年がいたら、約20人くらいが肘を痛め、そのうち19人は数か月後に復帰、残りの1人は手術。なんて計算をしてみると「自分の子はなって欲しくない!」と思い、少なからずドキッとさせられますね。

怖い順だと外側>内側>後ろ側の順ですね!ちなみに冒頭で提示した野球肘の癌と言われているのは外側の野球肘です。3つとも一言で言い表せば野球肘です。しかし、野球肘の中にも種類がありますので今回はそれを知ってほしいです。

内側の野球肘

上腕骨内側上顆裂離骨折

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赤丸で示した部分が痛みます。

 

後ろ側の野球肘

肘頭疲労骨折

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赤丸で示した部分が痛みます。

 

外側の野球肘

離断性骨軟骨炎

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赤丸で示した部分が痛みます。

 

3つともに共通するのは

投球時の疼痛や投球後の疼痛

患部を押すと痛い

2点です。

基本的には子どもが

「痛い!」

と言い始めてから、すぐに病院を受診してお医者さんの指示する期間の間投球を中止すれば痛みは引いていきます。しかし!1つだけ例外があります。それは、外側の野球肘である離断性骨軟骨炎通称野球肘の癌です。なぜ、これだけと呼ばれるのかというと、病院で発見される時には病状が進行しており、手術が必要になることも少なくないからです。痛みも認めず静かに骨をむしばんでいき、気づいた頃には重症化!これがと言われる理由です。またまた脅かすようですが離断性骨軟骨炎の怖いところは一生残る肘の変形を作ることです。 小学生の内からまっすぐに伸びない肘、自分の肩が触れないくらい曲がらない肘に変形することが認められています。

高齢者の様に70年、80年生きてきてたくさん身体を使ってしまったから腰が曲がる、膝が曲がる、これは仕方ない部分も若干はあるかもしれません(予防も出来ますが…)

まだ10年くらいしか時間が過ぎていない子どもの肘が親の私達より曲がらない・伸びないこんな不幸はありません。「痛みが無いのにどうやって予防するんだ!」今、私の耳にこんな声が聞こえた気がします。予防する方法を次に説明しますね!

 

危険信号を知ろう!

先程までは野球肘がどんなケガかを簡単に説明しました。内側と後ろ側は痛くなってからの受診でも十分間に合います。しかし、外側に限っては手遅れになることもあるの自宅でできる簡単なチェック方法を知って子どもの危険信号に少しでも早く気づいてあげましょう。

 

圧痛の確認

圧痛というのは患部を圧迫して痛いかどうかです。

内側の圧痛👇

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後ろ側の圧痛👇

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外側の圧痛👇

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この3か所を少しだけ力を入れてグッと押してみましょう。子どもが「痛い」と言えば押した場所を痛めているかもしれません。

可動域(かどういき)の確認

可動域というのは肘がどれだけ曲がるのか、どれだけ伸びるのかを表す言葉です。

肘の曲げる可動域は通常は両手が肩に触れます。しかし、可動域に制限があると

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👆のように肩を触れれません。

肘が伸びる可動域も通常は左右差はありません。しかし、可動域に制限があると

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👆のように左右差を認めます。

圧痛・可動域の2つなら自宅ですぐに出来ますよね!

まとめ

✔︎肘の内側・外側・後ろ側が痛い

✔︎圧痛がある

✔︎肘の可動域に制限がある

この2つの検査が引っ掛かるようであれば投球時に痛くなくても病院へ受診するべきです。ただ、1つだけ注意して欲しいことは、親や指導者が圧痛と可動域を確認した=ケガがある、ということではありません。あくまで可能性があるということです。自己判断はせず、真実はお医者さんに診てもらいましょう。

押して痛い、肘が曲がらない、肘が伸びない、こんな状態は普通ではありません。早期発見・早期治療をすることで野球肘は良くなる病気です。

今週末の試合がこの気持ちも良くわかります。病院に行ったら投げるなと言われるそういう時もあるでしょう。しかし、我々大人は1番に子どもの身体を考えて行動を起こして欲しいですよね!

子どもは未来への宝です。

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